1992 年 16 巻 66 号 p. 79-84
FEDはディスプレイとして冗長度が非常に高く、また高速駆動、低消費電力などの特徴を有していることから注目を集めている。今回、FEDを本格的に開発するために必ずしも明らかになっていない電界放出の基礎特性を調べるために、タングステン針状電極を用いて、電界放出電流およびエネルギー分布の測定を行った。測定は、2×10^<-6> torrの真空チャンバ内で行った。電界放出電流の測定は、カソードーゲート間に強電界をかけ、電界放出した電子をゲートよりも高い電位にあるコレクタで補集した。またエネルギー分布の測定にはカソードとゲート間にメッシュを挿入し、交流逆電界法を用いて行った。