1992 年 16 巻 74 号 p. 21-25
筆者らはこれまで、電磁波を用いたハイパーサーミアにおいて、フェライトを磁極とするアプリケータの他に人体外部に装着する補助電極を併用することで、寒天ファントム周縁部での異常な発熱を除去し,深部を直接加熱する方法を開発してきた。本報告では、誘導深部直接加熱をより効果的に達成することを目的とし、フェライト変形磁極を用いたアプリケータ構成を提案し、検討を行っている。加熱実験に際しては人体胴体部を模擬した寒天ファントムを用いて行ったところ、寒天ファントム外周部の脂肪層を発熱させることなく、寒天ファントム中心部で領域的な深部加温が可であることが明かとなった。