近年、ディジタル磁気記録における高密度化技術の進展にはめざましいものがある。今回、高性能な蒸着テープを使用した民生用ディジタルVTRを試作し、電磁変換系の特性とその性能を確保するするための主な項目について検討した。再生出力、オーバーライト特性、蒸着テープ特有の問題である波形非対称性について実験的に考察し、いずれの特性をも満足する最適記録電流の設定方法を示した。特に波形非対称性については記録ヘッドのギャップ長の影響について実験的に検討し、記録等化によって補正できることを示した.また、テープ変形と、隣接クロストークのビット誤り率への影響を検討し、本試作機が十分な特性を確保していることを示した。