1994 年 18 巻 7 号 p. 73-80
動き補償DCT符号化方式をはじめとした、フレーム間DPCMと直交変換を組み合わせたハイブリッド符号化が主流となりつつある.変換係数の時間方向の相関は、係数に応じて変化する上、帰還量子化雑音により予測の精度も変化する.そこで本稿では、予測の方式(予測係数)・量子化操作を統一的に取り扱い、視覚上最高画質となる様に、理論的に最適化する.そして本検討に基づいたコンピュータシミュレーション実験において、MPEGで用いられている固定的な予測・量子化操作に比べ、有意な改善効果が得られる見通しを得た.