テレビジョン学会技術報告
Online ISSN : 2433-0914
Print ISSN : 0386-4227
可逆的変換符号化
小松 邦紀瀬崎 薫
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1995 年 19 巻 62 号 p. 77-84

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抄録
本論文では, 可逆的な変換符号化を提案する.従来の変換符号化をそのまま用いた場合, 可逆的にするためには変換係数のレベル数を非常に大きくする必要があるので, 変換係数のエントロピーが大きくなる.そこで, 変換係数のレベル数があまり大きくなることなく可逆的になる変換符号化を提案する.アダマール変換, ハール変換, 離散コサイン変換に対応する可逆符号化, および, n次の差分を用いる方式を提案する.変換係数のレベル数が入力信号のレベル数と同じになる方式も提案する.また, 以前に提案した可逆的なサブバンド符号化がオーバーラップ変換符号化として表現されることを示す.圧縮効率の評価では, 予測符号化と同程度の圧縮効率が得られること, 雑音画像に対してレベル数不変の方式が有効なことが示される.また, 段階的画像表示のシミュレーション結果も示される.
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© 1995 一般社団法人映像情報メディア学会
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