1996 年 20 巻 33 号 p. 7-12
斜方蒸着テープとリングヘッドの組合せにおけるスペーシング損失係数Kは、種々の値が報告されている。本報告は、有限要素法とカーリング磁化反転モデルを用いた計算機シミュレーションにより媒体の配向角、記録電流、記録波長がKにおよぼす影響を調べた。その結果、面内を0°とした配向角が10°-45°に変化すると、Kは65dB-100dB程度変化した。これから配向角10°程度においてKは小さいが、Kの記録起磁力依存性は大きくなる.またKは波長依存性があり、短波長になると増加の傾向があった。