テレビジョン学会技術報告
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視覚モデルを用いた画質評価プロセスの定量的再現 : 眼を近付けた場合の画質など(エレクトログラフィ特集〜高画質化技術の動向〜)
松井 利一
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1996 年 20 巻 6 号 p. 25-30

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抄録

高画質化時代の画質評価法には、我々が実際に評価を行う場合と同様に、画質の観察条件(視距離や視点位置など)依存特性が再現できることも重要になると予想される。筆者が定式化した視覚モデルは各種の視知覚応答特性の理論的再現能力に優れており、観察条件の変化に対しても有効に動作すると考えられる。本報告では、この視覚モデルの2種類の応答出力から2種類の画質評価法(鮮鋭さ評価法とシステムの性能評価法)を提案し、画質の観察条件依存特性の再現性能を検討する。その結果、両評価法共に視距離や視点位置などの観察条件に依存して画質の程度が変化する様子が実際の見え方と比較的良く一致しており、これは本方式の有効性を示すものと判断できる。

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© 1996 一般社団法人映像情報メディア学会
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