主催: Webインテリジェンスとインタラクション研究会
会議名: WI2研究会
回次: 18
開催地: 高知工科大学/オンライン
開催日: 2022/11/25 - 2022/11/26
p. 55-58
近年のSNSの発達に伴う分極化は炎上や政治的停滞の一因となっており,分極化抑制の社会システム設計に向け,発生メカニズムの理解が求められている.既存の分極化モデルは意見変化をベースにしているが,現実の社会的状況において内的意見は簡単には変わらないと言われており,孤立の回避の結果として沈黙の螺旋と呼ばれる現象が発生することも確認されている.そこで本研究では,内的意見と表明意見を区別し,他人の信念推定に基づき対立を回避し意見表明を行うモデルを提案する.結果として,多様な内的意見を保つ場合であっても,周囲の意見を誤推定することで表明意見の極化が発生した.また,外集団との差別化によって二極化が促進されることが明らかとなった.