Works Discussion Paper
Online ISSN : 2435-0753
インターンシップにおける実務体験の教育的効果・リアリティショック軽減効果
―若手社会人の振り返り調査から―
古屋 星斗
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2020 年 39 巻 p. 1-18

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抄録

長期化する新卒労働市場の需要過剰の中で、インターンシップが急速に一般化した。本稿では、インターンシップにおいて行われる、自社の業務に関係する職務やプロジェクトの企画・運営、現場での研修・体験等の実務に従事させるプログラムによって構成される実務体験に注目し、企業の日常の業務との関係性の強弱によって分類することで、教育的効果及びリアリティショック軽減効果を検証した。具体的には、両効果に関する因子得点を被説明変数とした重回帰分析を行った。 結果として、インターンシップにおける実務体験のうち、「業務参加型」への参加において、教育的効果及びリアリティショック軽減効果の複数の因子得点に対して有意な正の結果が得られた。他方で、「プロジェクト型」への参加については有意な結果が得られなかった。この結果から、実務に従事させる形式のインターンシップの中でも、プログラムの業務との関係性の強弱によって効果に違いがあり、企業の日常の業務と関係性の強い「業務参加型」において教育的効果及びリアリティショック軽減効果が確認された。

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© 2020 株式会社リクルート リクルートワークス研究所
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