日本腰痛学会雑誌
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投稿論文
外来診療における腰痛の実態調査
元文 芳和宮本 雅史今野 俊介中嶋 祐作堀口 元伊藤 博元
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キーワード: 腰痛, 実態調査, アンケート
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2005 年 11 巻 1 号 p. 143-147

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抄録
腰痛を主訴として外来を受診する患者の実態・経過を調査した.方法は書置き式アンケートで初診時,2週後,1年後の計3回行った.アンケートは449例に依頼し記載不備のものを除く359例を対象症例とした.内訳は男性160例,女性199例,平均年齢50.0歳であった.人体図を用いて疼痛の部位を記載する質問では72%は腰部に記載していたが,腰部に記載がなく臀部に印を付けていたものが18%にみられた.腰痛の既往は約80%にみられ,原因に関しては約半数があると回答した.治療歴は45%にあり,治療機関は他の整形外科が60%と最も多かったが接骨院が30%あった.外来カルテで知り得た腰痛の経過については軽快・治癒が20%,継続が11%,転医が3%であったが,237例については腰痛の経過は不明であった.腰痛の推移は2週間では19%で腰痛が消失し56%で改善していた.最終調査時では34%で腰痛が消失していたが,約30%は治療を継続していた.
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© 2005 日本腰痛学会
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