有機合成化学協会誌
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光化学反応による新しい5-アリールベンゾ [b] クリセン誘導体の合成
大槻 哲夫三井 紀一郎丸山 和博
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1978 年 36 巻 4 号 p. 318-321

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抄録

2-プロモ-3-メトキシ-1, 4-ナフトキノン (1) と1-アリール-1-1'-ナフチルエチレン (2a-d) との光化学反応によって, 5-アリールベンゾ [b] クリセン-7, 12-ジオン (3a-d) が9~26%の収率で合成された。これらベンゾ [b] クリセン-7, 12-ジオンの構造はそれらのスペクトル値の解析と化学反応の結果決定した。5-2'-ナフチルベンゾ [b] クリセン-7, 12-ジオン (3c) を水素化リチウムアルミニウムで還元すると5-2'ナフチルベンゾ [b] クリセン (5) が74%の収率で得られた。 (3c) の還元的アセチル化によって7, 12-ジアセトキシ-5-2'-ナフチルベンゾ [b] クリセン (6) もまた生成した (64%) 。
これらベンゾ [b] クリセン誘導体は全て新規化合物である。本光化学反応はベンゾ [b] クリセン誘導体の新しい合成法となるものと考えられる。

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