有機合成化学協会誌
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新規液晶材料の合成
楠本 哲生
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2001 年 59 巻 5 号 p. 462-463

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抄録

筆者は, 2年前に (財) 相模中央化学研究所 (相模中研) から, 大日本インキ化学工業 (株) (DIC) に転職し, TFT用の新規ネマチック液晶化合物の合成を中心に研究を進めている。相模中研では次世代表示材料を目指したスメクチック系の液晶化合物の研究を進めてきたが, 実用化には依然として時間がかかるようである。当時はある物性と分子構造との相関関係を調べ, その物性を最大限に活かすためにはどのような分子設計をすればよいのかといった, 応用を見据えた上での基礎研究が主体であった。現在は実際に実用化されている液晶表示素子の改良に対応すべき新しい化合物の合成が主体であり, 研究スタイルはかなり変わってきた。本稿では, 最近の結果を簡単に説明しながら, 筆者の液晶合成研究に関する考え方を思いつくままに述べてみる。

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