在宅医療と内視鏡治療
Online ISSN : 2758-2299
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症例報告
  • 山下 芳恵, 伊東 徹, 呉 建, 中武 信純, 下川原 尚人, 山口 淳正
    2023 年 26 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/09/01
    ジャーナル 認証あり

    症例は81歳女性。在宅診療中で認知症の進行により経口摂取が困難になり他院で胃瘻造設施行。造設3カ月後に瘻孔周囲より漏れが出現し、漏れと皮膚炎を繰り返し、対処困難として当科紹介となった。瘻孔径拡大に伴う胃液と注入食の漏れにより増悪している瘻孔周囲のびらんと出血、白癬を疑う皮膚炎を認めた。瘻孔より12Fr.フィーディングチューブをTreiz靭帯付近まで挿入しその後pull法で24Fr.バンパーチューブ型やPEG-J tube24Fr.を使用しながら漏れは改善し、最終的にバルーンボタン型24Fr.で自宅退院となった。腹壁のしわの谷間に胃瘻造設されたこと、シャフト長が合わなくなったことなどが漏れの原因と考えられ、初回造設部位の選択や交換時のシャフト長の選択、カテーテルの固定法など胃瘻管理に携わる医療従事者への啓蒙が必要と思われた。

原著
  • 長谷川 毅, 久保 尚士, 櫻井 克宣, 玉森 豊, 黒田 顕慈, 米光 健, 関 由季, 櫛山 周平, 井上 透, 西口 幸雄
    2023 年 26 巻 1 号 p. 6-11
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/09/01
    ジャーナル 認証あり

    【目的】経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)における術後出血は早期合併症として知られている。当院では術後出血に対してバイポーラ止血を導入した。【方法】2013年1月から2022年12月までに当院で施行したPEG362例をバイポーラ群とコントロール群の2群に分けて、術後出血とその他の合併症について比較検討した。【結果】バイポーラ群において術後出血は減少傾向で(8.1% vs 3.6%; p=0.400)、早期合併症(出血・発赤・感染)は有意に改善を認めた(p=0.033)。【結論】バイポーラ止血は術後早期合併症に効果的であったと考えらえた。

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