茨城大学教育学部附属中学校研究紀要

生徒が学びの価値を実感し，個別最適で協働的な学びを生み出す授業づくり

小林圭太

2022 年 50 巻 p. 1-10
発行日: 2022年
公開日: 2023/03/29

DOIhttps://doi.org/10.51076/ibadaifuzokujhs.50.0_1

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本研究は，『坊ちゃん』の魅力を探究する対話的活動を通して，生徒が学びの価値を実感できるようにするとともに，昨今求められている個別最適で協働的な学びを実現しようとしたものである。授業において，作品の出会いと課題設定を工夫した上で，観点別調べ学習とプレゼンテーションによる対話活動を設定することにより，個別最適で協働的な学びが生み出され，生徒にとって近代文学作品を読むことによる学びの価値を実感されることが示唆された。

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歴史を学ぶ意義を見出す歴史的分野の導入単元とまとめの単元の提案

―歴史を解釈して再構成する学習活動を通して―

奥谷大樹

2022 年 50 巻 p. 11-24
発行日: 2022年
公開日: 2023/03/29

DOIhttps://doi.org/10.51076/ibadaifuzokujhs.50.0_11

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生徒に歴史を学ぶ意義を見出すために，歴史的分野の導入単元として「『歴史』とは何か」を，まとめの単元として「私たちと日本の歴史」を開発し，実践した。歴史を解釈して再構成する学習を中心に据えながら，「歴史」そのものに対する認識を改めたり，自分なりの「歴史観」をもったりする学習活動を展開した。まとめや振り返りの記述から，歴史を学ぶ意義について考える生徒の姿を確認することができた。

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個別最適で協働的な学びを生み出す文化的行事を生かした音楽科学習指導

―楽曲を伴う創作ボディパーカッションを用いた校内行事に向けての実践を通して－

井上寛士

2022 年 50 巻 p. 25-44
発行日: 2022年
公開日: 2023/03/29

DOIhttps://doi.org/10.51076/ibadaifuzokujhs.50.0_25

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本研究は，校内「合唱」コンクールに代わる文化的行事，校内「音楽」コンクールの３年間の実践とそれに向けた音楽科学習指導や指導上の工夫についてまとめたものである。校内「音楽」コンクールにおいて，これまで取り組んできた合唱曲に加えて「楽曲を伴う創作ボディパーカッション」による演奏を設定した。「楽曲を伴う創作ボディパーカッション」を創り上げる過程で，器楽，創作，鑑賞などの中学校音楽科の学習内容と関連付けることにより，学習をより深めることができることが明らかになった。また，「楽曲を伴う創作ボディパーカッション」が近年求められている「個別最適で協働的な学び」を生み出すことが示唆された。

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主体的に生物育成の技術を学ぼうとする学習指導の検討

滝本穣治

2022 年 50 巻 p. 45-52
発行日: 2022年
公開日: 2023/03/29

DOIhttps://doi.org/10.51076/ibadaifuzokujhs.50.0_45

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本研究の目的は，内容Ｂにおける「学びに向かう力，人間性等」の育成を主眼に置き，生徒が主体的に生物育成の技術を学ぼうとする学習指導の方法を検討することである。GTを活用した内容Ｂの題材（12時間扱い）を開発し，第２学年の生徒に実践した。また，題材の最後に質問紙調査を行った。その結果，生徒は題材を通してGTの取組と自分たちの問題解決の方法を比較したり共通点を見出したりすることで，生物育成の技術の見方・考え方が広がり，それを働かせながら技術を工夫し創造しようとする態度を身に付けることができた。また，題材の学習終了後の生徒は，90％以上が主体的に技術を学ぼうとすることができたと自己評価していた。主体的に技術を学ぼうとする態度については，因子分析の結果，「技術活用の意欲」と「問題解決中の態度」の２因子が認められた。

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