日本デジタル歯科学会誌
Online ISSN : 2432-7654
12 巻, 2 号
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原著
  • 浅水 啓輔, 小川 徹, 佐々木 啓一
    2022 年 12 巻 2 号 p. 88-97
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/12/22
    ジャーナル フリー

     本研究は,CAD/CAMシステムを応用したハイブリットレジンブロックの切削加工によるインレー修復の臨床応用における基礎的な検討を目的とした.窩洞形態,鋭角部を削合した窩洞,レジンブロックの種類,さらにはマージン付近のアンダーカットがインレー体の適合性に与える影響を検討した.その結果,CAD/CAMインレーの適合性は,窩洞形態とセメントスペース値の影響を受けることが明らかとなり,またレジンブロックの違いによる差は認められなかった.CAD/CAMインレーの窩洞形成は,窩縁斜面を付与せず,窩壁を適宜に外開きにし,線角を丸めるような形態とし,適切なセメントスペースを設定することで,良好な適合性が得られることが示唆された.

  • 村岡 宏隆, 近藤 匠, 岡田 俊也, 板倉 剛, 澤田 絵理, 大塚 航平, 渥美 龍雅, 小松 知広, 徳永 悟士, 金田 隆
    2022 年 12 巻 2 号 p. 98-103
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/12/22
    ジャーナル フリー

    目的:本研究の目的は,薬剤関連顎骨壊死(Medication-related osteonecrosis of the jaw,以下MRONJ)が頸部リンパ節に与える影響を磁気共鳴画像法(Magnetic resonance imaging,以下MRI)で定量的に評価することである. 

    対象および方法:対象は2016年6月から2022年4月までにMRI検査を受けた非MRONJ患者を含む36人(女性36人,58~90歳,平均年齢77.67歳)であった.Short-tau inversion recovery(STIR)画像上で計測が行われ,MRONJの有無による各群の頸部リンパ節数および短軸径をt-testおよびMann-Whitney U testによって比較した.P<0.05は,統計的有意性を示すとみなされた.

    結果:MRONJ患者の頸部リンパ節の数と短軸径は,非MRONJ患者と比較してそれぞれ有意に増加した(P<0.01).

    結論:本研究は,MRIがMRONJの影響を受けた頸部リンパ節の定量的評価に有用であることが示唆された.

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