2021年5月にウェブ開催されたISMRM（国際磁気共鳴医学会）において，大阪市立大学の三木幸雄先生がSenior Fellowに選出されました．京都府立大学の山田惠先生，名古屋大学の長縄慎二先生に続く3年連続での日本人の受賞であり，MRI研究における日本の大きなプレゼンスを示す出来事でもありました．

　この度，この快挙を記念して，ご縁の深い京都大学の伏見育崇先生からの特別寄稿をいただきましたので，ここに掲載させて頂きます．

　厚生労働省は臨床におけるMRI検査の安全性を高めるため，2019年8月「植込み型医療機器等のMR安全性にかかる対応について」を医療機器の製造販売業者に対して発出し，また，本年度の診療報酬改定ではMRI検査の安全管理体制を評価することで臨床への推進力を与えMR安全性確保の環境を整えてきた．

　一方，2017年に熊本大学とメディエ株式会社が共同開発した添付文書に基づく「医療機器のMR適合性検索システム」はリリースから約4年が経過し，現在までの間アップデートされたデータ数は2万2千に上る．前述の環境変化の中で，医療機器の添付文書はMR安全性情報の観点でどの程度「進化」したか．また，臨床において有用なMR安全性情報データベースとは．過渡期にある国際標準と国内標準の狭間で「ブレない」データベースの構築方法や実際のデータ登録状況等を交え，データベースの最新動向について述べる．

　Recent MRI technology and pulse sequences have become increasingly complex and difficult to understand. However, the Bloch equations, which are the basic principle of MRI, have remained unchanged since it was proposed in 1973. Here we have presented a method to numerically solve the Bloch equations to understand the principle of MRI. This method enables us to reproduce complex pulse sequences on a computer and to understand various phenomena related to pulse sequences.