地震は古来災害で一番恐れられ, 古文書にも数多くの記載がなされている。我国において, 地震の記載が最初にあるのは, 日本書紀 (養老4年 (720)) 允恭天皇記の5年7月14日 (416・8・13) の河内地震である。それ以後, 記録されている被害地震は400を越えている。地震はその原因が判らず, 「地下の大なまず」の仕業にされ, 神業・祈祷・陰陽道などで天変地異として理解していた。しかし, 最近, プレートテクトニクス説で説明される地球科学の理論で, 地球内部での現象, 地震のメカニズム, 火山活動などが明らかにされている。
2000年春から, 北海道有珠山の噴火, 伊豆諸島の三宅島・神津島の地震活動と噴火, そして鳥取県西部地震を始めとする日本海沿岸地域に多発する地震と, 最近活発な時期に入ったと見ることができる。山陰地方では, 過去の大地震の発生, 微小地震の帯状配列と, 日本海沿岸に沿った地震活動がこの地域の特徴である。火山分布・地形分布などとの対比もこの形状と同じであり, 地下のいろいろな構造がこの傾向を示している。
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