【目的】 本研究の目的は,地域高齢者における外出に対する自己効力感とフレイルとの関連性を検証することである。
【方法】 対象は通いの場に参加する地域高齢者43例とし,非フレイル群とフレイル群の2群に分類した。アウトカムはフレイルの有無とし,フレイルおよび外出に対する自己効力感との関連について多重ロジスティック回帰分析を実施した。さらに,Receiver operating characteristic curveを用いて,フレイルのカットオフ値と判別精度を算出した。
【結果】 多重ロジスティック回帰分析の結果,フレイルに影響を与える要因として外出に対する自己効力感尺度が抽出された(オッズ比:0.30,95%信頼区間:0.09-0.58,p=0.01)。また,外出に対する自己効力感尺度によるフレイルのカットオフ値は14.5点,Area under the curveは0.945(感度93.8%,特異度81.8%)であった。
【結論】 外出に対する自己効力感とフレイルとの関連性が明らかとなり,フレイルの有無を判別する評価指標として有用である可能性が示唆された。
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