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発行年: 2003年~2003年
論文タイトル: 第四紀地殻変動
OR 論文タイトル: 向町盆地
OR 論文タイトル: 東北日本奥羽山脈
AND 著者名: 松浦
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  • *
    松浦
    旅人
    日本地理学会発表要旨集
    2003年 2003f 巻
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/04/01
    会議録・要旨集 フリー
     1. はじめに テフラ層序に基づいて,奥羽山脈内向町盆地(図1)に分布する中部更新統一刎層の編年を行った.また,奥羽山脈西側を限る経壇原断層,舟形断層の活動と,向町盆地,新庄盆地の中部更新統堆積盆地の形成/消滅との関係について考察した. 奥羽山脈は,第四紀において山脈縁辺を逆断層で限られたpop-up構造で隆起してきた(佐藤・平田 2000).しかし,一刎層のような盆地埋積層の存在に示される堆積盆地が,削剥域である山脈内に形成された要因は明らかにされていない. 2. テフラと河成段丘面との層位関係   河成段丘面の編年に関わる4枚のテフラを確認した.下位から法田テフラ(Hdn:新称),鬼首池月テフラ(O-Ik:早田 1989),下山里テフラ(Sm:早田 1989),毒沢テフラ(Dks:松浦 2000)で,O-Ik,Smは火砕流堆積物を主体とし,盆地内に厚く分布する(八木・早田 2002). 河成段丘面は,高位からHill top面群,H面,M面,LH面,LL面群に区分される.Hill top面群は一刎層堆積面を含み,Hdn, O-Ik(ca.300ka)に覆われることより,一刎層は300kaには堆積を終了したことが示され,新庄盆地の山屋層下部(佐藤 1986)に対比される.H面,M面は,それぞれSm以上のテフラ,Dksに覆われる. 3. 一刎層基底面と堆積面の傾斜方向の不一致   現河床の西方傾斜に対して,一刎層堆積面を含むHill top面群は西方傾斜で同調しているが,一刎層基底面は約0.76度で東方に逆傾斜している(図2).この向町盆地全体が東方へ増傾斜する構造運動は,奥羽山脈西側を限る経壇原断層の変位(後方傾斜)によるものと推定される. 4. 一刎層・下部山屋層堆積盆地の形成/消滅と経壇原断層,舟形断層の活動   経壇原断層の活動が活発な期間(300ka以前)において,断層下盤側には山屋層下部,上盤側の向町盆地周辺には一刎層堆積盆地が形成された(図3a).舟形断層が活発化した期間(300kaをやや遡る)には,新庄盆地東部-奥羽山脈西翼-向町盆地は全体的に隆起が卓越し,下部山屋層,一刎層堆積盆地はほぼ同時に消滅した(図3b).
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