近年、農業生産資材価格の高騰に農産物価格の上昇が追いつかず、日本の農家は極めて深刻な収益性の低下に直面している。農産物価格の低迷については様々な要因があるが、品質が価格に十分に反映されていないことが主要な要因の一つである。本研究では経営的成功に至る農業経営体と一般的な農家の比較研究を通して、農産物価値の理論的最大化を図り、単価および売上の最大化を実現する販売メカニズムを解明した。本研究では、品質や収量に関するデータを基盤にして分析を行い、販売戦略における最適な意思決定を導き出すフレームワークを提供し、農産物の高付加価値化を体系的に支援する具体的な方法論を示している。
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