COVID-19が世界的規模で広がり、人と人が分断されているような状況が見受けられる。このような中、第3期スポーツ基本計画が制定され、様々な人々が集まり、ともに活動し、つながりを感じながらスポーツ活動に取り組める社会の実現が謳われた。果たして、スポーツを通して人はつながりを感じることができるのだろうか。
本稿では、まず人と人が真につながるとはどういうことかを考察した。具体的には、ジンメルとエリアスに依拠しながら人と人のつながりを考える認識方法について確認した後、人と人の真のつながりをキリスト教に求め、聖書が教える人とのつながりについて明らかにした。次に、体育授業に導入できる人とつながる方法を教える指導モデルを紹介した。
まず、個人と社会の関係について、社会を、個人に対峙し、個人とは関係のない存在として理解するのではなく、社会を人と人との相互作用のネットワークとみなす捉え方を示した。次に、聖書から読み取れる真のつながりとして、神との霊的なつながりを基本として、そこから流れでる聖霊による人と人との霊的なつながりが真のつながりであることを示した。それは、この世にあるものとは思えないようなとても麗しい温かなつながりであった。最後に、アクティビティによらない人とつながる方法として、チームづくりに関する知識・技能を教える指導モデルを紹介した。
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