わが国における都市構造の歴史的変遷を見ると, 中心商業地は, 一般的に旧街道沿いに発展してきた・しかし仙台は例外であり, 旧街道沿いである国分町通りと東一番丁通りの賑わいが昔と現在で逆転している. これは, 都市の発展史を考える上で重要な事例と考える、そこで, 文献, 史料を中心としてその変遷を追った. その結果, 以下の2点が明らかになった. (1) 明治期の東一番丁の開発と鉄道開通により, 中心商業地が拡大し, 東一番丁の商業, 国分町の業務という機能の分化が生じた. (2) 戦災復興事業により業務機能が青葉通り等に移行し, 国分町通りが裏通りとなった.
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