平成 22 年の学習指導要領改訂により中学校第 3 学年数学科に復活した「標本調査」の指導は,過去の指導とは異なり,活用型や問題解決型の学習が求められている.佐渡・御園(2014)は問題解決型の「標本調査」の授業に誰でも取り組めるようにするために作成したアニメーション教材を作成し,SPECC モデルという数学の問題解決型の授業モデルに基づいた授業をデザインした.本稿では,その授業デザインに基づいて授業を実施した結果について報告する.授業の最後に行った転移課題では高い正答率が示され,多くの生徒が学習内容を理解したと考えられる.一方で,学習内容を理解していない可能性がある生徒もいたため,そのような生徒への支援が必要であったと考えられる.
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