近年,わが国ではロボットを利用した新たな経済活動が必要となり,学校教育においてもロボットを用いた学習の実践例が報告されている。本研究では,中学校技術における計測・制御学習に生徒自身が課題を設定し,協働して課題の解決を行うことを通して問題解決能力を育成するための教材と教育方法の開発及び,学習効果の検証を目的とする。本論文では,課題をチーム単位で発見・解決するための学習内容を新たに導入し,人型ロボット全身の制御を行いつつ他者と協働して課題解決に向かう能力を育むことをねらいとする問題解決型計測・制御学習を提案する。当該学習を行うために開発した学習指導計画と評価規準を示し,授業実践した結果を報告するとともに,その学習効果を考察する。今回の開発(実践)における人型ロボットを使った学習ではチームで課題を設定し,話し合いと協働によって課題を達成でき,問題解決型計測・制御学習の有用性が示された。
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