今日、環境問題は大きな社会的課題となっており、大学においても、地球環境問題や廃棄物問題などに十分な認識を持った人材を教育し、社会に送り出すことが「大学の社会的責任」として求められている。しかし、日本の大学において、どの様な地球環境問題や廃棄物問題に関する教育が実際に行われているのかという点については、未だ具体的な内容は把握されていないのが現状である。
金沢大学では環境保全センターが金沢市環境局等と協働し2008年度から人間社会学域の必修科目である「大学・社会生活論」の講義の中で環境教育を主とした「環境論」の講義(90分)を実施し、他の学域にも広げて第1学年を対象に行っている。また、2009年度からは、全学共通科目「環境に学ぶ」を開講し、環境教育のための実地見学を中心とした講義を展開している。そこで、これらの講義の概要と、講義を受けた学生の反応について報告する。
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