詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "その時歴史が動いた" 漫画
3件中 1-3の結果を表示しています
  • 萱間 隆
    アニメーション研究
    2018年 19 巻 2 号 39-48
    発行日: 2018/03/01
    公開日: 2021/05/07
    ジャーナル フリー

    『くもとちゅうりっぷ』(1943)と『桃太郎海の神兵』(1945)は、アジア・太平洋戦争期の傑作として扱われてきた。そして、両作に関する研究が盛んになるにつれ、その政治的含意がさまざまな形で指摘されている。その一方で、これらに特徴的にみられるリップシンクについては議論されてこなかった。そこで本稿では、両作の制作に携わった政岡憲三に着目し、 2つの問いを検討する。 1つは、リップシンクがどのようにして取り入れられるようになったかである。この点については、フライシャーなどアメリカのアニメーションからの影響があった。もう 1つは、『くもとちゅうりっぷ』と『海の神兵』におけるリップシンクが何を表象していたのかであるが、これは「大東亜共栄圏」の建設など政治性が強く関係していた。この 2つの問いを考察することによって、戦前の政岡がアメリカの制作手法を模倣しつつ、輸入されたアメリカのアニメーションに対抗しようとしていたことを論じる。さらに、アメリカの作品の上映が禁止されたアジア・太平洋戦争期において、政岡は芸術性の高いアニメーションを制作することでアメリカに対抗しようとしていた。このような彼の思想と『海の神兵』の監督である瀬尾光世の思想とが、どのように異なっているかについても分析を行う。

  • 新地理
    2001年 49 巻 1 号 40-52
    発行日: 2001/06/25
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 木村 智哉
    アニメーション研究
    2023年 23 巻 1 号 15-27
    発行日: 2023/01/31
    公開日: 2023/02/11
    ジャーナル フリー

    現代のアニメーション産業への関心に比べ、その歴史の研究事例は少ない。これは学術研究上のディシプリンや課題の説明が、アカデミアに不足しているからである。本稿ではその解決を試みる。歴史研究を例にとれば、ポピュラー文化に関する記述は、まず通俗的社会批評により始められた。そして次に、社会史によるメディアの政治性の研究が行われた。しかしこれらの研究は、社会批評や社会史の関心を再確認する過程に留まる傾向があった。人文・社会科学一般の方法論に視点を広げれば、産業や企業の役割よりもユーザーの営みに注目することが主流である。だがこうしたアプローチは、文化産業が組み込まれている資本の論理には関心が薄い。アニメーション産業史の研究は、ポピュラー文化と資本の論理の関係についての議論をもたらし、その構造がいかに歴史的に変化したのかの事例研究を導くことで、人文・社会科学の方法論と視点を更新する大きな可能性を持つ。

feedback
Top