本研究では,集団保育における一斉的な片付け場面に着目し,子どもたちの様々な状況に対し保育者がどのように対応しているのかを検討した。3歳児クラス28名,5歳児クラス26名と担任保育者を対象とした。分析の結果,保育者は年齢クラスによって発話や対応が異なっていた。3歳児クラスでは片付けていない子どもへの声掛けが多く, 5歳児クラスでは片付けている子どもへの声掛けが多かった。また,3歳児クラスでは,子どもの片付け前までの遊びに対する思いを受け止め区切りを付けさせ,片付けが続くように手順を教えていた。5歳児クラスでは,子どもの遊びがひと段落するまで待ち,子ども自身が遊びを終了させて片付けに切り換えられるようにしていた。
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