放課後等デイサービス(以下,放デイ)は近年増加傾向であるが,機能や専門性に関しては施設ごとの差が大きい.また放デイの療育センターとの連携は学校や家庭との連携ほどは進んでいない.今回,比較的人口が小規模な圏域において,療育センターと放デイで良好な協働ができた2症例を経験した.療育センターは地域療育等支援事業により,地域に支援スキルを伝達する機能を持っているが,放デイからの要請はまだ多くない.また放デイが持つ機能を,療育センターを含む他の支援者が知る機会も少ない.発達障害支援の地域機能シェアリング(分担)で放デイが力を発揮するためには,放デイが自らの特徴を把握して発信することのほか,放デイ事業所がそれぞれの機能やニーズに応じて,療育センターが持つ支援者支援機能を利用してもらうことも一助となると考えられる.
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