金沢市では都市の持続的な成長に向けコンパクトシティの実現を目指している一方,これまでの都市発展が自動車に過度に依存してきたことで都市の賑わいが郊外に流出し,中心市街地の活力が低下していることが課題となっている.
一方,本研究が対象とする金沢大学角間キャンパスは金沢市中心部から離れた郊外に位置し,キャンパス内外の移動や町の中心部に移動することも容易ではなく,この状況の改善が金沢市のまちなか活性化につながると考えられる.
上記を検証し学生のモビリティを社会的・個人的に望ましい方向に変える知見を得ることを目的として,金沢市公共シェアサイクル「まちのり」のエリア拡大による学生の移動の利便性向上を図る実験及び分析を実施した.結果,学生の行動変容の可能性(自動車依存脱却,まちなか回遊行動の促進)が見出された.
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