近年,木星大気の大規模構造を決める力学や,大気組成を決める化学過程を理解する上で,積乱雲や雷放電観測の重要性が指摘されている.しかし,対流強度は雲頂高度など雲本体の観測のみからでは難しい.雷放電発光の強度,頻度,高度の情報はそれを補う優れた指標のひとつであるが,通常のカメラでは時間分解能が不十分で,積乱雲活動の定量的な評価は困難である.ここで提案する雷放電発光検出器"OLD"は,高速撮像・画像処理によって雷放電発光の頻度から対流活動強度を求め,また色情報から高度推定することを可能にする.
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