近年,日本のがん医療の場でも,患者のクオリティオブライフ(QOL)を向上させ,社会復帰を促進するためのサポートとして,副作用に伴う外見の変化やそのケアが注目されつつある。そこで,今回,外見のケア先進国であるフランスを訪問し,がん治療で代表的な病院における外見に関する患者支援の概要や患者会などの取り組みについて,インタビュー調査を実施した。訪問施設は,グスタフルーシー病院・キュリー病院・乳房センター・ポンピドー病院・アメリカ病院・患者会エタンセル(資料 1~5 参照)である。外見に関する患者支援の現状と課題を調査する中で,日本との相違点や今後生じる可能性のある問題が示唆された。
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