詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群"
2件中 1-2の結果を表示しています
  • 福田 由紀子, 福田 元敬, 林 英次郎, 岩 亨, 伊藤 隆之, 田中 豊穂, 中川 武夫
    日本公衆衛生雑誌
    2004年 51 巻 8 号 592-602
    発行日: 2004年
    公開日: 2014/08/29
    ジャーナル フリー
    目的 発作性上室性頻拍(PSVT)でカテーテル・アブレーション(CA)を受けた患者の生活状況,頻拍発作の自覚,治療前後の Quality of Life(QOL)とうつ状態の変化を調査し,患者の QOL の状況を明らかにする。
    方法 1995年 2 月~1999年 1 月に PSVT にて CA を受けた全患者103人(Wolff-Parkinson-White(WPW)症候群86人,房室結節回帰性頻拍(AVNRT)27人)を対象として,2000年 6 月,自記式質問紙法により患者の状態,CA に対する患者評価,CA 前後の QOL と Self-rating depression scale(SDS)のアンケート調査を行なった。このうち21人は,住所不明等で返送され,調査可能だった者は82人であり,有効回答数は59人(有効回答率72.0%)である。
    成績 分析対象者の平均年齢は50.5±15.8歳,疾患割合は,WPW 41人,AVNRT 18人,医療者による治療評価は根治率100%であった。
     59人のうち,CA 後に頻拍発作自覚が無くなった者は47人(79.7%)であった。また,CA 前には59人全員が 2~4 週に 1 回通院していたが,CA 後に全く通院しなくてよくなった者は32人(54.2%),生活制限をしていない者は45人(76.3%)であった。患者評価では,59人(98.3%)が CA を肯定的に評価していた。
     非特異的健康状態 QOL,社会的および主観的指標 QOL は,CA 前に比し CA 後に有意に QOL が改善したと考えている者が多く,その結果,QOL 得点は CA 後のほうが高かった(非特異的健康状態 QOL : P<0.001,社会的および主観的指標 QOL : P<0.05)。
     SDS は,CA 前に比し CA 後に有意にうつ傾向が改善したと考えている者が多く,その結果,CA 後に減少した(P<0.001)。
    結論 1. CA 後に頻拍発作自覚は消失または減少,通院回数の減少,生活制限の緩和がみられた。
     2. CA 前後で QOL(身体症状 QOL,社会的および主観的指標 QOL),うつ傾向は改善したと考えている者が多かった。
     3. CA への患者評価では,肯定的に評価している患者が98.3%を占め,CA を受けた患者が CA 治療を受容していることが明らかとなった。
     4. 医療関係者は,CA が PSVT の QOL とうつ状態を改善させることを認識して,患者の支援に務めることが重要である。
  • ─森博愛先生に聞く
    森 博愛, 佐田 政隆
    心臓
    2019年 51 巻 1 号 105-118
    発行日: 2019/01/15
    公開日: 2020/02/15
    ジャーナル フリー

     森 博愛先生は私の二代前の徳島大学内科の教授です.今回,その御業績をお聞きする機会をいただき,心電計が手作りの時代からのご苦労と,心電図診断学の確立におけるその偉大な貢献に感服いたしました.

     90歳を超える現在でも,最新の文献をチェックして,論文や著書,講演として情報発信しておられます.徳島県医師会報には,毎月「心電図セミナー」を連載されており,今月で324号となります.また,心電図メーリングリストを運営されており,全国のメンバーに毎日のように心電図の解釈を教育されています.また,ご自身でホームページを立ち上げておられ,各種心電図に関する解説を掲載されています.Webで何かの心電図を検索した方は誰でも見たことがあるサイトと思います.

     先生は,「うだつがあがる」という言葉の起源になっている卯建(うだつ)の町並みで有名な徳島県脇町にある森家の10代目当主です.御実家では,大正中期から昭和にかけての診療設備をそのままの形で再現しており,森先生が帰宅されているときには,一般の観光客に開放して解説もされているとのことです.

     このように常に,心電図学を極めて,広く教育しようとする姿勢には,ただ脱帽するばかりです.まさしく,心電図学のレジェンドです.御健康に留意されて,益々御活躍されることを祈念しております.

feedback
Top