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  • 関野 貴大, 岡田 英俊, 島村 和宏
    小児歯科学雑誌
    2021年 59 巻 2 号 59-70
    発行日: 2021/06/25
    公開日: 2022/06/25
    ジャーナル 認証あり

    乳臼歯隣接部の齲蝕は,歯頸部付近で頰舌的に拡がることが多い。歯質の薄い乳歯の修復で,歯質保護と修復物破損防止のために側壁部への工夫が必要だが,内開き窩洞を推奨する根拠は見当たらない。本研究では隣接面を含む複雑窩洞で,切削量を抑制しつつCRの辺縁破折の可能性低減の一助とすべく,窩洞条件およびCRの充塡条件を検索する目的で,内開き窩洞の形態,側壁の幅とCRの種類について圧縮強度をもとに比較検討した。

    ①フロアブル型6種ペースト型3種のCRについて,3群(GF群,BK群,UN群)に分けて圧縮強さ,弾性率,間接引張強さを測定しCR間の有意差を検討した。

    ②隣接面の内開き窩洞(S1,F1,F2)を設定し,CRの圧縮強さによりCR間,窩洞間の有意差を検討した。

    ③窩洞破断面をSEMにて観察を行った。

    その結果,①内開き窩洞の窩洞幅が拡がるにつれフロアブル型が圧縮強さにおいて有意に高値を示し,単一材料での積層充塡におけるフロアブル型の有用性が示唆された。②各CR群で窩洞が大きくなるにつれ,窩洞内のCRの破断荷重が上昇傾向を示した。側壁部のCR厚さ,体積が破折防止に影響していることが示唆された。③CRの間接引張試験結果と窩洞を用いたCR圧縮試験の結果が近似していたことから間接引張強さの大きいCRの選択が破断防止に寄与していた。

    確実に齲蝕を除去したうえでの内開き窩洞はCRや歯質破折防止につながることが示唆された。

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