近年,国内製紙メーカーではトイレットペーパー,そしてペーパータオル,即ち家庭紙として中~高坪量品の拡充が顕著である。そして新たに導入される抄紙機は,クレセントフォーマー(シュープレス型),及びベストフォーマー(ウエットフェルト型)がトレンドとなっている。これらに共通する事項としては,フェルトが従来の圧力で搾り出す使われ方ではなく,フェルト上のシートの水分を,フェルトを介して吸引で抜くことが重要になっている点である。
フェルトのデザインもそれに応じて,脱水経路が設計・確保された1枚基布で,高通気度にアップグレードされたタイプの出荷が顕著に増えている。今回は,その内容について述べる。
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