唇の外見は加齢に伴い変化する。しかし、どういった質感や特徴が唇の見た目の年齢に影響するかはこれまでよくわかっていない。本研究の目的は、唇の見た目年齢に影響する因子を抽出すること、およびそれらの因子の寄与の度合いを推定することであった。実験では、参加者は20代から60代の唇の写真を印象評定し、その後その唇の年齢を推定した。印象評定値を因子分析したところ「色つや」「ボリューム」「かたち」「シワのなさ」の4因子が抽出された。唇の見た目年齢に対するそれら4因子の影響を重回帰分析で検討したところ、「色つや」と「ボリューム」が特に唇の見た目年齢に影響していることが示された。その一方で、見た目年齢に対する「かたち」と「シワ」の影響は有意ではなかった。
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