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クエリ検索: "ケネベック川"
1件中 1-1の結果を表示しています
  • 森 誠一
    応用生態工学
    1999年 2 巻 2 号 165-177
    発行日: 1999/11/19
    公開日: 2009/05/22
    ジャーナル フリー
    ダム構造物およびダム湖という湛水域は,環境の生物的・物理的な構成要素に影響を及ぼす.湛水域には堆砂が増加し,下流へ大量の濁水が,特に建設工事中や増水時に流出する.ダムの放水運用によって,河川水量は季節や一日の内で短期間に大きく変化する.こうした河川から湖への生態系の変化は必然的に,魚類相,魚類の餌生物相,個体群動態の変化を引き起こし,水産業にも打撃を与える.例えば,ダムは魚の上流や下流への移動を妨害し,魚類群集の変化がダム上・下流の広い範囲で認められた.湛水域は在来種の産卵場所を消失させ,個体数の激減を導く.また,湛水域に放流された移入魚の増加は,在来種の絶滅と関連することもある.こうしたダム構造物や湛水域,水量管理による魚類への多くの不利な影響とその改善策を,水域の環境復元のための将来計画を立てる上で十分に考慮調査されなければならない.今後,長期の持続的な生態学的評価に基づいて,ダム除去を含む河川生態系改善のためのシナリオを作成することが切望される.
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