紙パルプ業界とその関連業界は,中国の需要拡大に伴うパルプ価格や古紙価格の上昇,そして原油価格の上昇に伴うエネルギーコストや運搬費用の上昇に直面している。このような企業の利益を圧迫する状況下においても,いわゆる「持続可能な開発」に沿った事業を継続する事が,過去10年の間に全ての利害関係者にとって大きな関心事項になっている事を我々は認識している。「環境に優しい」を重視する風潮の中で,紙パルプ業界では,収益構造を維持しつつも,より一層「持続可能な開発」に沿った形での事業展開に取り組む事となった。
本報では,紙パルプ業界での,カーボンフットプリントや環境に悪影響を及ぼす原材料の削減,また環境に優しい原材料の使用,およびエネルギーコストの削減等による収益構造の維持の一助となる為に,現在イメリスが取り組んでいる,耐水・耐油性容器でのリサイクルを目的としたバリサーフ™,及びパルプ繊維の代替を目的としたファイバーリーン
SP,スターチカプセルカオリン(SEK)について紹介する。
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