平成23年に制定されたスポーツ基本法において,初めて障害者のスポーツについて言及された。さらに,平成27年10月にスポーツ庁が発足し,東京オリンピック・パラリンピックムーブメントが高まっている。東京オリンピック・パラリンピックにむけて,障害者の社会参加や自立を支援する理学療法士の役割は大きく,幅広い活動が期待されている。「障害者のスポーツ」という特別なスポーツが存在しているのではなく,障害のためにできないことを,ルールの変更や用具の工夫により補って行うスポーツである。現在,クラス分け,用具の開発・工夫,コンディショニングなどの分野で,多くの理学療法士が活躍している。スポーツは生活を豊かにしてくれるものであり,心身の健康を与えてくれるものである。障害者も例外ではない。障害者とともに歩む立場にいる理学療法士は,多くの支援ができる。東京オリンピック・パラリンピック競技大会にむけて,前進していきたい。
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