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クエリ検索: "フランク・オコナー"
3件中 1-3の結果を表示しています
  • 工藤彰 彰, 村井 源, 徃住 彰文
    情報知識学会誌
    2009年 19 巻 2 号 126-131
    発行日: 2009/05/16
    公開日: 2009/06/27
    ジャーナル フリー
    本研究では村上春樹の初期三部作を用いて,語彙の出現頻度や語彙同士の関係性に着目し,単語の計量分析からネットワークを作成した.主として,三部作に共通して登場する人物である「鼠」がネットワークの中心を占めていることに着目し,共起単語より「鼠」の役割を分析した.その結果,三部作中の第二作途中をさかいに,物語の中心に位置していた「鼠」の出現頻度が落ち,中心から周辺に移行していく構造が見出された.また,従来の文学批評でなされてきた言説と計量的分析を比較することで,本研究の文学的解釈における有効性が確認された.
  • 工藤 彰, 村井 源, 徃住 彰文
    情報知識学会誌
    2011年 21 巻 2 号 285-290
    発行日: 2010/05/28
    公開日: 2011/06/25
    ジャーナル フリー
    小説が進行するに従って,様々な表現の性質は変化していくものである.本研究の目的は用いられた動詞の観点から小説展開を計量的に特徴づけることである.具体的には,異なる主人公と物語の奇数章と偶数章からなる村上春樹の並行形式小説『1Q84』を対象とし,キャラクターの行為の指標として動詞の出現頻度を分析する.二組のチャプター群をそれぞれ六つのパートに分割後,全ての文章をキャラクターに関連のあるアクションを示す動詞を特定するため機械的に構文解析し,統計分析によって体系的傾向を持つ五つの動詞を明らかにした.本研究では,特定のアクションを示す動詞の相対的頻度の推移は,奇数章(動から静)と偶数章(静から動)の対照的な傾向に影響されていると論じた.
  • 工藤 彰, 村井 源, 徃住 彰文
    情報知識学会誌
    2012年 22 巻 3 号 187-202
    発行日: 2012/10/10
    公開日: 2012/11/30
    [早期公開] 公開日: 2012/07/31
    ジャーナル フリー
     本論文の目的は,物語の推移に伴った単語の布置と変化から,並行形式小説がどのような構造を持っているのかを明らかにすることである.対象としたデータは,村上春樹の小説『1Q84』とし,二人の主人公である青豆と天吾のそれぞれの章に対して,語彙頻度を測度とした因子分析と変化率分析を行った.その結果,因子分析からはお互いのBOOK2までの特徴がBOOK3で相手の側に現れ,未消化だった二人の再会の物語を完結させるためにBOOK3が書かれたことが明確になった.変化率分析からは,物語進行に従って対称的に登場する二人の人物が発見された.また文芸批評との比較も行い,本研究の分析手法が物語の理解に有効であることを確認した.
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