本稿では、東証一部上場の大手セレクトショップ、株式会社ユナイテッドアローズ(UA)の国際展開と国際人的資源管理の実態について、関係者へのインタビューと日本国内および台湾(UA 台湾)の店舗での現地調査による調査分析を行った。
その結果、日本国内において原則直営店によるチェーン展開と、正規従業員中心の接客・サービスを行っている同社は、台湾において100%出資による完全子会社を設立し、日本と同様に直営店舗による展開を行っていることが分かった。
またUA 台湾では、子会社社長を始めとする幹部をUA 本体の役員クラスの者が非常駐で兼務するとともに、日本人派遣者が現地責任者としてサービスの国際移転に重要な役割を果たす等、PCNs に依存した子会社経営とサービスの国際移転が行われる一方で、やはり日本と同様に、店長を筆頭としたHCNsの正規従業員中心の接客・サービスを行っていることが分かった。
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