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クエリ検索: "ミュンスター彫刻プロジェクト"
7件中 1-7の結果を表示しています
  • *山下 宗利
    日本地理学会発表要旨集
    2017年 2017s 巻 811
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/05/03
    会議録・要旨集 フリー
    テーマ性を有した大規模なアートプロジェクトが西洋で始まり、世界各地に展開されてきた。近年、日本においても、まちづくりの支援や地域振興を目的としたさまざまなアートプロジェクトが生まれている。日本ではこれまで以上にアートのもつ機能が注目されている。その分野は多岐にわたり、地域のブランディング、観光産業の振興、低未利用地の活用、若者の転入増加、治安の回復・維持、心のケア、マイノリティの社会的包摂、教育など、それぞれの地域の社会課題の解決を目指して多くの取り組みがなされている。これはアート機能の拡張を反映したものといえる。
    地理学においても地域の固有性やアートと場、といった視点からのアプローチがなされてきた。地域に根ざしたアートプロジェクトという観点から、越後妻有「大地の芸術祭」や直島に代表される「瀬戸内国際芸術祭」、「釜ヶ崎芸術大学」などが研究対象とされてきた。作家、行政やNPO、ボランティア、地域の住民、一般の参加者のアートプロジェクトへのプロセスとまなざしが考察されてきた。
    大都市の都心では名高い美術館や博物館、ギャラリーが数多く立地し、商業主義的作品の展示場所になっている。これらとは一線を画して、都心周辺部ではアーティスト・イン・レジデンスという形で地域に根ざしたアートプロジェクトが進行中である。これら二つのアートプロジェクトは異なった場所で併存しており、互いの地域差を価値にしている。
    若い作家が空き家をアトリエにして作品の制作・発表場所として活用している事例もある。作家志望の大学生をはじめ、さまざまな人々が作家と関係性をもちながらコミュニケーションが生まれている。しかし当該地域が活性化し、ジェントリフィケーションが起こると、経済的に困窮した若い作家にとってその場所はもはや最適な活動場所ではなく、新たな制作場所を求めて移動するようになる。グローバル化の進行に付随したローカル性の追求がそこに見て取れる。
    アートプロジェクトは社会課題の解決の一方策として注目され、治安の回復と維持、社会的包摂に活用されている。しかし一方で、アートそのものがジェントリフィケーションの機能を果たし、また「排除アート」と称されるアート作品が都心空間に現れ、社会的困窮者の追い出しに作用していることも見逃せない。
  • 情報管理
    1997年 40 巻 6 号 534-542
    発行日: 1997年
    公開日: 2001/04/01
    ジャーナル フリー
  • 筧 康明, 安藤 英由樹, 森山 朋絵
    日本バーチャルリアリティ学会誌
    2017年 22 巻 4 号 50-55
    発行日: 2017/12/31
    公開日: 2024/06/20
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • ―越後妻有アートトリエンナーレ2009 のディレクターとアート作品を対象とする
    伊藤 孝紀, 富田 有一, 春日 和俊, 堀越 哲美
    デザイン学研究
    2013年 59 巻 6 号 6_85-6_92
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2013/05/15
    ジャーナル フリー
    本研究は越後妻有アートトリエンナーレにおける環境演出を参加者の認知と行為から分析し、ディレクターの企画意図を踏まえて考察することで、参加者の認知や行為が、アート作品を通した企画意図の伝達にどのように関係しているかを把握することを目的としている。そこで、参加者に対して印象評価調査、写真撮影調査、歩行経路調査を行った。
    1)ディレクターはアート作品の設置環境と制作方法を参加者に伝達することを企画意図としていることがわかった。
    2)参加者に設置環境の特徴を伝達するためには、アート作品の設置環境の特徴や設置方法により、参加者の歩行を促すことが有効であるとわかった。
    3)参加者にアート作品の制作方法の特徴を伝達するためには、緻密な構法や地域に関連の深い材料を用いることが有効であることがわかった。
  • 原 聖
    文化人類学研究
    2017年 18 巻 17-32
    発行日: 2017年
    公開日: 2025/05/22
    ジャーナル フリー

     越後妻有アート・トリエンナーレ、瀬戸内国際芸術祭など、近年、日本の各地で開催されているアート・フェスティバルを取り上げ、文化人類学におけるアートの意義を考える素材を提供する。アート・フェスティバルは2000年頃から日本で盛んになったが、地域活性化に大きく役立っているばかりか、社会・政治批判的要素が抜け落ちているといった批判があるとはいえ、難解とされる現代アートの大衆化にも多いに貢献している。

     比較のため、ケルト諸語文化圏 (とりわけブリトン語圏のブレイス(ブルターニュ) とカムリー (ウェールズ)) の代表的フェスティバル、またその他で筆者の馴染みのある欧州の地域 (エウスカル・エリア (バスク) やベネチア) にも言及し、その形態等、比較検討を行う。そのなかでは、アート・フェスティバルがその意義を強調する地域貢献が本当に成しえているか、また文化人類学にとってアートとは何かが、議論の焦点となった。

     ケルト諸語文化圏では、現代アートではなく、伝統的文化である音楽や舞踊を主体とした、なおかつ装いを新たにした伝統的祭りがその中心を占めているが、それも19世紀末以降の地方文化衰退の状況における再編成という側面があり、日本の地方文化の状況が類似する。日本のアート・フェスティバルの場合もそうした伝統文化との交流を意図した企画がおおいにあり、さらに現代アートもその展示が恒常化して、20年も経過すると伝統的文化的側面ももつことを強調した。

     また文化人類学では、その初期からプリミティブ・アートについておおいに議論しており、さらに超現実圭義者など現代アーチストとの交流も緊密な場合があり、現代アートともそのつながりが以前から深く、現在でもそうした現代アートとつながりを持つ人類学者が少なからずいることに言及した。

  • ―「社会化する芸術」の現場から―
    吉澤 弥生
    フォーラム現代社会学
    2019年 18 巻 122-137
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/05/29
    ジャーナル フリー

    「アートプロジェクト」はアーティストが中心となって地域の人々などと共に制作・実施するもので、2000年以降日本各地に広がった現代アートの一形式だ。里山の廃校、まちなかの空き店舗などを舞台に多様な形態で行われている。

    これらの広がりは、アーティストが自らの表現と発表の機会を追求する動きと、地域活性、産業振興、社会包摂などの社会的文脈でアートを活用しようとする文化政策の動きが合致したことで生まれた。なかでも国際芸術祭は地域活性の核として期待されている。そして実際、地域の特性や課題に向き合いながら、固有の資源を発掘し、新たな価値を生み出したプロジェクトもある。こうしたアートの手段化には批判もあるが、多様なアクターの協働によって日常生活の中からアートが立ちあがる過程を明らかにすることがまず重要である。

    一方で現場には、プロジェクトの参加に関する住民の合意形成、現場を支えるスタッフの長時間労働、働き方と就労形態の不合致、低賃金、社会保障の不在といった問題とキャリア形成の困難が存在する。これは日本社会全体にも見られる「自発性」「やりがい」を盾にした低賃金・無償労働の圧と共通するものだ。

    今後はこれらの問題と向き合いつつ「なぜアートなのか」を問い続けながらのプロジェクト実施が望まれる。2020年に向けて文化政策におけるアートの手段化は一層進むが、成果主義では測れない価値を表現する評価方法も必要だ。

  • さいたまトリエンナーレ2016 を支えたサポーターの コミュニケーション生成に注目して
    藤原 旅人
    公共コミュニケーション研究
    2020年 5 巻 1 号 21-40
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/07/10
    ジャーナル オープンアクセス
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