脳卒中および頭部外傷の自動車運転技能について,30名を対象に実際の運転技能評価とJ-SDSAの結果からJ-SDSAの有用性について検討した.その結果,J-SDSAで合格と予測された14名のうち13名が実車運転で合格となったが,J-SDSAで不合格と予測された16名のうち11名が実車運転で合格となり,J-SDSAのみで運転技能を予測することに疑問が残った.
J-SDSAの不合格予測と実車運転評価結果が一致しなかった理由の1つに,道路状況の難易度が評価に影響を与えることが考えられ,脳に損傷のある症例の自動車運転技能の判断には,J-SDSA以外の神経心理学検査を含めて評価をする必要があると考えられた.
抄録全体を表示