当初, ダム湖内に設置された3台の曝気装置を4~9月の灌漑期に24時間運転を行う予定であったが, 運転時期により気象・水理・生物等の要因が違うため, 維持管理のコスト縮減を図る運用方法を見直すこととした。そこで, 湖内に鉛直循環流が発生することで水温躍層の消滅, DO増加の改善, 植物プランクトンの増殖抑制等の水質悪化防止効果が生まれることから, 水温・DO・pHを運転監視項目として稼働時間と各水質分布の関係を調査した。その結果,(1) 4月~6月中旬は12時間運転で約1/2に軽減,(2) 6月中旬~7月は18時間で約2/3に軽減,(3) 8月中旬~9月末は24時間で時間の軽減はなかった。さらに, 水位によっても運転基数の軽減が可能とわかった。
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