本研究では,まず,南三陸町と気仙沼市で参与観察とアンケート調査を継続して実施して東日本大震災発生から長期にわたる復興過程の実態と変化を把握する.次に,被災地復興に関わる諸主体間の相互協力信頼関係に基づく関係構造を「デジタル・ネットワーキング・モデル」によって可視化することで復興過程の現状と課題を解明する.
具体的な研究方法は,以下の通りである.
1.南三陸町「福興市」と「さんさん商店街」及び気仙沼市「海の市」の来場者
アンケート調査
2.「気仙沼サメの灰干し」加工品の商品化・販路開拓のための「福興市」での
各種「灰干し」試験販売による参与観察
3.気仙沼市での「ご当地グルメ」の試作・商品化を目的とした「気仙沼サメの
灰干し」料理講習会・検討会による参与観察
上記のアンケート調査と参与観察によって,長期にわたる復興過程の実態と変化を把握した上で
4.「デジタル・ネットワーキング・モデル」によって,被災地復興の課題の解
明を行う.
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