ボリュームレンダリング技術では、グラフィックスハードウェアの持つシェーダ機能を活用して高い画像クオリティを実現する研究が盛んに行われている。なかでもPre-Integration法は、レンダリング画像のモアレを軽減することを可能とするものである。しかしながら、この技術は、アルゴリズム、シェーダープログラム技術など多くの前提知識が必要なため、エンドユーザが気軽に自分のアプリケーションに取り込むことは容易ではなかった。日本SGI株式会社は、このような最先端研究成果をエンドユーザが容易に利用することを可能にするライブラリとして、ボリューム可視化ライブラリー(SGI Volant)を宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同開発した。本文では、SGI Volantで利用した技術・アルゴリズム、その実装を紹介する。
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