本研究では時間制限駐車区間での路上駐停車行動について、東京(新橋)と札幌市での実態調査の比較からその違いを示した。その結果、手数料の支払いや標示線(枠)の利用の有無等について駐車行動の違いが認められ、地域性を考慮した当制度の運用に関しいくつかの課題を示すことができた。また待ち行列モデルを用い、規制を遵守したときの効果をうろつき交通1) 削減効果から示した。道路交通法第 49 条では道路上での短時間の駐車需要に応じる施策として、時間制限駐車区間の設置が示されている。この規制を効果的に実施するため、通常は当該区間にパーキング・メーターまたはパーキング・チケットを設置・管理する。我が国でのこれらの設置数(平成 24 年現在)は約 30 千台であり、届出駐車場の 2,200 千台に比べ小さな値ではあるが、街路のアクセス機能を効果的に実現する施策として重要である。