火花点火機関において, バイオガスとガソリンとの併用運転を行う場合に, どのような機関設定条件にすれば, バイオガスの高オクタン価の特性を生かし, ノックを抑制し, かつ高出力で経済的な機関の運転が可能であるかを見い出すことを目的とした。そのため圧縮比を任意に変化できるCFR機関を用い, 各種運転パラメタを変化させ, 機関の諸特性を調べる実験を行った。その結果, バイオガスを総発熱量で30%程度併用した場合には, ノック抑制効果が著しく高まり, 圧縮比16:1付近までノックに阻害されずに機関の運転が可能であった。またこのバイオガス割合で, 当量比ほぼ 1.05, 圧縮比11~12, 点火進角15度のとき, 加機関出力は最大で, 燃料消費率は最小となった。またこのような条件下では, ガソリンの場合に比して, 最大出力は5%程度低下するが, 逆に燃料消費率は10%程度改善された。
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