本研究では,青森県における2020年3月から2022年9月までの新型コロナウイルス陽性者数の推移を可視化し,保健所管内ごとの変化について地域間の関係性を調査した.青森県では2020年3月末に初めて陽性者が確認され,10月までは少ない状況が続いた.その後は,他県と同様に増減を繰り返しながら拡大し,2022年8月末には1週間あたり約12800人のピークを記録した.発生当初は,保健所管内ごとに別々に陽性者数が増減していたが,このような地域ごとの変動は途中で変わった.2021年の夏以降は,一部で地域的な変動もみられたが,全体的に県内8つの保健所管内の陽性者数が同期して変化するようになった.以上の地域間比較に関する結果は,主成分分析によって明確に示された.
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