症例は60歳,男性,医師。昭和56年にγ-グロブリンが26.6%と増加しているのに気づき,昭和61年より両側鼠径部リンパ節腫脹が出現,平成元年某院でIdiopathic plasmacytic lymphadenopathy with polyclonal hyperimmunoglobulinemiaと診断された。その後prednisoloneを服用したが無効であり,精査治療目的で平成3年11月22日当科入院となった。右鎖骨上窩,左腋窩および両側鼠径部にリンパ節を触知し,胸部単純写真上びまん性網状結節影を認め,血沈143 mm/hr, CRP 3+, Hb 9.4 g/d
l, TP 13.7 g/d
l, β-γ bridge 69.4%, BUN 21.1 mg/d
l, creatinine 1.6 mg/d
l, PaO
2 77.6 mmHg, 骨髄形質細胞6.4%でリウマチ因子,抗DNA抗体,抗平滑筋抗体および直接クームス試験が陽性であった。血清Interleukin-6 (IL-6) 259 pg/m
l, IL-1β39.1 pg/m
lと増加し,経気管支肺生検および腎生検で形質細胞を伴う高度のリンパ球浸潤を認めた。肺および腎に同質の変化を認めた貴重な症例と考え報告した。
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