に視点を定めた時、はたして中世の京都は都市たりえたのか。神楽・催馬楽等の宮廷歌謡とも、地方の民謡たる風俗とも違い、こそは都市的歌謡とみなされている。たしかに『梁塵秘抄』には都市的芸能の形成がみてとれるのだが、にもかかわらずは一回的現象として終わり、長く都市の歌謡とはならなかった。の展開と終焉を、院政期的「都市」との関連で考える。

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朗詠・等の歌謡の実態は、残された記録、記録者のまなざしによっているといえる。本稿では、歌初出の『紫式部日記』とその後の官僚日記にと朗詠との関わりの差異をさぐる。ついで院政期承安四年九月合せの十三日の御遊を『吉記』『吉野吉水院楽書』『たまきはる』等に読み、とりわけ『玉葉』に書かれなかった記事に琵琶をこそ重んじる反「合せ」の意識をよみとる。そしてこの平安朝末期院政期の意識が逆に『梁塵秘抄口伝集』をこの世に残すことになったあやにくな流れをたどる。

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『梁塵秘抄』四句神歌の「佛法よ文殊とか 多聞摩訶迦羅天 山王及傳教 慈覺還如來」の一首は『山門堂舎記』に「是根本中堂所作次第。慈恵大師御略頌也。」とあることにより、略頌であることが明らかになっている。いま、本の意味(これが、根本中堂毎日の供花の次第であること。)と、これがとして『秘抄』に収録されるにいたった消息(これが、寺院に於ける延年享受を契機として、逆に、寺から里へ流出したものであること)との二点を考察した。

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従来は、歌論書に対抗して書かれた論として読まれてきた梁塵秘抄口伝集巻第十を、日記文学のジャンルに属するものとして読み直した。従来の研究は、自叙伝という指摘はしていたものの、「序」を読み誤って、論として扱っていたのだが、素直に読むと、このテクストは、伝授日記と参詣日記によって構成されている、後白河院の体験を描いた日記文学であることが鮮やかになる。しかも、この『こゑわざ日記』と名付けることができる日記文学は、同時代の他の日記文学と異なる、狂気さえ孕んだ力強い男性の言説で書かれており、体験のみをトポスとする、日記文学の歴史の中でも特異なテクストで、高い評価を今後は受けることになるだろう。

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後白河院は、平安時代末の流行歌謡・に情熱を傾け、の歌詞集と口伝からなる『梁塵秘抄』を完成させた。院が『梁塵秘抄』を編んだのは、自らの死後、後白河院流ともいうべき、正当なが絶えてしまうことへの強烈な危機意識からであった。断絶の危機に瀕した芸道を再び興そうとする時、書き留められねばならないのは、始原の神話と、芸の力が呼び起こす奇跡、そして相承系譜の正統性である。本稿では、『梁塵秘抄口伝集』の記述を辿りながら、この三点について、院の主張や『口伝集』の表現の特色を論じた。

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Since Soka City is located in southeastern Saitama near central Tokyo, the development of the "Sokamatsubaradanchi" public housing complex,starting in 1961, happened rapidly with economic growth, and it has been a prosperous "bed town" (a town that people commute from). There are very few buildings from the Edo period (1603-1868) or before remaining in Soka City because the area was subject not only to the influence of the housing development but also to the influence of the fire at Soka-juku (the "inn town" there) in 1870 and the Great Kanto Earthquake in 1923. In order to check the changes in Soka City housing, a comparison was done between the present situation and the situation as documented in a survey on traditional homes done between 1979 and 1980. It showed that the environment had largely changed in the intervening years. However, there were no cases of housing where both main building and surroundings existed as they were between 1979 and 1980, and in three cases the houses no longer existed on the premises. It was confirmed that on average, 32 percent of the buildings were still in existence, as was 48 percent of the plant life.

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